使いこむ

使い込む

沢山の方々の また家々の家具つくりをお手伝いしてきましたが、
やればやるほど
他人の暮らしには木工屋さんのごときには手に負えないことを感じます。
人は皆それなりに生活術を持って暮らしています。
生活習慣がつくり得る形であり、無理なく暮らす技術なのです。
訪問宅で住人の手で長年使いつづけられたものが見え隠れすると 
背筋の伸びる思いがします。
使い込まれたものには魂を感じ なんともいえぬ存在感を感じるのです。
使い込むという生活習慣とその技術に頭が下がるのです。
暮らしの中に求められているのは 
住宅雑誌に紹介されるグラビアのような形や美しさではなく 
住む人にとってより人間的であることが望ましいということを
つい 忘れてしまっているのです。
木工屋さんとしても使い込まれることを望み 
期待して仕事をしたいと思うのですが、
時としてその読みははずされ、
結果として木工屋さんの戒めることにもなるのです。