沖縄旅行

夏も終わり しっとりと秋を感じ始めた10月半ばに
沖縄2泊3日のせわしない旅行をすることになった。

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沖縄には当工房から巣立った斉藤敦子さんが工房を構えている。
きっかけは琉球漆に興味を持ち
1年間の研修のつもりで出向いたが
塩津村にいる頃から 夏から冬にかけて重ね着が増えていく季節が
どうも苦手だったらしく、沖縄の明るい風土と相性が良いことに気がついたらしい。
従って沖縄暮らしもいつの間にか4年になる。
 
工房塩津村から巣立ち各地で自分の工房を構えて何人も頑張っているが
彼女の工房だけが訪問できていなかった。
今回の旅行の目的のひとつが工房訪問であった。
もうひとつに彼女が首里城の修復現場に加わっていることもあって、
是非その現場を見学してみたかったのである。

今回の計画は思いがけず旧友のひとりから話が始まり盛り上がった。
参加者の顔ぶれは 珍道中を予感させる女性4人男性5人となった。

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旅行は全員のサイフを考慮して質素に計画された。
飛行機も格安チケットを入手したので
出発便も午後2時過ぎのゆっくりした便になった。

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話が少し逸れるが今回飛行機に搭乗するのが初めてという参加者も居て
うれしくて前日の夜から眠れず 興奮のまま空港にやって来た者がいる。
すべてが初体験とあって その喜びようといったら尋常ではなかった。
機内に入るや そわそわ。
離陸後は眼下の景色を食い入るように眺めては おおはしゃぎ、
乗務員がその姿を見て一緒に付き合ってくれた。
それどころか 子どもしか貰えない筈の初フライトの記念カードと
飛行機のプラモデルキットまでをプレゼントしてくれたのである。
言うまでもなく貰った本人は子ども以上の感激を見せてくれた。
他人様のように眺めていた私までつい よかったよかったとうなずいてしまった。
ちなみに木工仲間の彼女は可愛い40代である。
  
那覇空港に着くともう夕方。
さっそく沖縄料理を堪能することになった。
沖縄といえばオリオンビールに泡盛と
飲めもせんのに味見だけで悦に入っていた。
おかげで沖縄の初夜はネオンを眺めることもなく ぐっすりであった。
  
2日目早朝から首里城の修復現場に向かった。
文化財の保護のためか見学には事前の申請が必要で
気楽な気持ちで見せてもらえるものではなかった。
首里城は戦火で焼失した後に復元されたものであるが
今再びかつて作られたときの手法を調査研究しながら
昔のやり方で修復をしているのである。

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正殿の外壁塗装ひとつにしても謎のような技法を探りながら
沢山の実験の上で行われていた。
またどの工程も天気や季節に左右されことも多く
日々空を睨んでは作業工程と内容を調節するそうである。
この辺はとても興味をそそられるところであるが、
この話を書き始めると延々と続くことになりそうなので止める。
ともあれとても良い現場を見せてもらうことができ感謝している。
  
首里城の感激を引き摺りながら、昼食の沖縄そばを頂いた。
いよいよ彼女の工房見学に向かうことになった。
家々にいろいろな姿と表情をしたシーサーたちが
鎮座しているのを楽しみながら車を走らせた。

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さとうきび畑の連なる農道をしばらく走ると
ビンールハウスの脇を入って車を止めた。
プレハブ小屋が並ぶ窓越しに木材が見えている。
なぜか木工の工房が何棟か集まっているらしい。
ビニールハウスの側面に
白いビニールテープで「木工村」と文字を作って貼ってある。
大家さんが気を利かせての細工らしい。
車を降りると 大きく深呼吸をした。
起伏の風景に畑が大きく重なっている。
遠くには海が望める。
工房のある所は高台で海風がゆっくりとやって来そうな所である。
時折 その風に混じって家畜の臭いがやんわり上乗せされて来る。
小さな島なのにゆったりとしたのどかさを感じさせてくれるのが不思議である。
工房入り口には小さな郵便受けが吊り下げられており、
「ぬりトン」と黒いマジックで書いてあった。

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10坪にも満たないほどの作業場は
狭いながらも彼女らしく工夫され整頓されていた。
その几帳面さを見るや 
すかさず一人が誰かさんの作業場とえらい違いだ!!と漏らした。
誰のことでもない。
私のことであることは言うまでもないが
まったくその通りなので静かに余所見をしながらうなずいた。
入り口を入ったところに ノラ猫さん用の餌鉢が置いてある。

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細身の猫がやって来て
何奴だと言わんばかりの目線を向けながらも
こいつは大丈夫と思ったのか擦り寄って挨拶をしてくれた。
工房の居心地の良さを猫に耳打ちされたような気がした。
やらやれ これで塩津村から巣立った全員の工房訪問ができた。
念願だったのでようやくひとくぎりという親心のような安心感が得られた。
  
那覇市内に戻り
2日目の夜も島唄ライブを聴きながら
たっぷりと沖縄料理を味わうことになった。
この夜は
北部のやんばるで木工をしている若者夫婦が
車を飛ばして会いに来てくれた。
沖縄生れのご主人と東京生れの奥さんが
沖縄と沖縄での暮らし事情を楽しく またきびしく話してくれた。
色々な話ができて楽しかった。
二人には沖縄の風土のなかで生まれるような仕事をして欲しいと思った。
また沖縄に来る約束をして別れた。

3日目は自由行動の日となった。

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船で島に渡る者、
レンタバイクを借りて海に繰出す者とバラバラになったが
私を含め 6名は車にて
沖縄の古民家中村家住宅やら

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中城城跡、勝連城跡などを見学することにした。

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沖縄にもかつては多々あった筈の木造の建物も
今はごくわずかになってしまい 貴重なものになってしまっている。
琉球を知るには
やはり木造での暮らしの姿を見てみたいと思っていたのである。
見学できた中村家住宅は少し裕福過ぎるものではあったが
それでも家の作りの工夫の中に少しばかり昔の姿をのぞき見できたような気がした。

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中城城跡、勝連城跡は城跡とは言いながらも
見慣れた城とはまったく違った物で
石積みの姿には大陸の大きさがあって不思議な感じであった。

連日の30度の暑さの中であったが
散策すればする程
沖縄という島はひとつの歴史を持った別の国のように感じられてならなかった。

あっという間の3日間であった。
時間が足りず多くは望めなかったが
それでも充分に満足できる旅にすることができたような気がする。
ぜひ今一度いや2度と計画したいと思っている。

集合場所の空港ロビーには
沖縄焼けした顔と心地よい疲労感を背負って
全員が顔を揃えた珍道中も これで締め括りかと
おとなしく帰路に着いた。
お疲れさま!

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2008年10月 ノリタケの森にて

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                  PHOTO by KOPPA