ハナの言い分

苦手な夏がやって来た。
それでも この暑さにヘロヘロになりながらも歯っを食いしばって
工房の番犬をやっている。
こんな健気なあたしのことなんか鈍い主人には解るはずはないと思うけれどね。
あたしだって 若い頃は律々しく頑張れたもんだけれど
7年目の夏ともなると 弱音は言いたくないけれどさ
オーイ なんとかしてくれって気持ちなのだ。
それでも工房を訪ねる来客あれば
これ見よがしに 「ハナはね我が家の可愛い一員なんですよ」 と言いながら
なぜなぜするもんだから あたしも仕方ないので 
お腹を見せて ウッフンとばかり 従順さを見せてやることにしている。
主人の外面に協力してやってんだから
それなりの見返りがあってもいいもんだと思いませんか?

コピー ~ IM000122


このところのあたしの姿を見てりゃあ解ると思うが
しなやかだった全身の黒も なぜかあせて 強張って来ている。
毛並みも 以前は誉められるツヤ黒だったのが
困ったことに 茶毛が繁殖してきている。
黒パグの威厳が うすれてきているのだ。
もっと心配なのが 口元に白い毛がチラホラ見えるようになった。
あたしゃ 黒パグの筈なのにと悩んでいるというのに
主人の無神経なこと あたしの顔をマジマジと眺めるなり
「おまえも 歳をとってきたもんだな。とうとう年寄りの毛が生えてきたではないか」 と笑いながら言うのだ。
おまけに 気にしている白毛をつまんで ピンピンと引っ張りおったのだ。
痛いし 腹は立つし その夜は 飯も口にせず ふてくされて寝込んでやった。

飯といえば あたしゃ生まれたときから ずっと
ドッグフードという味気ない固形物しか食わせてもらってない。
世の中には 美味しい物が山程あるらしいが
あたしには関係ない別世界の話と 自分に言い聞かせている。
主人に言わせりゃ 色々な物を口にして早死にでもしたらどうするんだと
一見やさしい言葉とも聞こえるが 何か納得いかない。
人間は毎日美味しいものを食べるではないか。
あたしだって
生身の身体美味しいものいっぱいたべてみたくなる気持ちがあるんだ。
解りそうなもんだけれど
あたしの一生はあんたのものじゃない。
美味しい物、食べさせてくれ!!
こうやって 涙目で訴えているのに なんともならない今日この頃。 
コピー ~ IM000121

ここでもうひとつショックな話、
少し前からシルバー用のドッグフードにされたのです。
今までの味気ない茶色のボーロ形ではなく
子供だましのような骨の形をしているのや
三角の形、色も矢先の色した緑にんじん色などが混じって居る。
見た目には美味しいそうに見えるが
味の方は喜ぶほどのしろものではない。
そんなもんより
あたしには一日一本のおやつのジャーキーを
せめて そうせめて2本 ケチくさいこと言わずに 3本にしてくれ!!
あたしが夏バテしたらどうしてくれるの!! 

塩津村たよりに出番をやると言っておきながら
半年もくれなかったので 愚痴ばかりになってしまった。
でもすっきりした、しかし今日も暑いよー!!