2010年 夏の産物

今年は暑かった・・・

そんな暑い夏の中 思いがけぬ依頼仕事で
普段は あまり汗をかかぬのに 人一倍の汗を流すことになった。

ニュージーランドは北島に パーマストンノースという小さな町があり
そこに 創立20周年の大学に モニュメントとして 大きな木彫を納める仕事が飛び込んだ。

大きさは 等身大の高さで1m60cm、台座まで入れると2m40cm程になる。 
ニュージーランドは自然の多い国なので
他国からの持込品には厳しいチェックがある。
従って 木彫であっても 丸太を削って制作するのは問題が多いとのことなので 
燻蒸処理した21mmの材を積層にして 大きなブロックを作ることから始めた。

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80cm角の 高さ1m60cmのかたまり、
二人で持ち上げるのも ヨイコラショという重量になってしまい ビックリ・・・ 
先ずチェーンソー作業で 片っ端から切り込みを入れて 切り落として行く作業、
勿論スミ付も何もなし。
木の塊 目指して 大らかに こんなもんかいなと4日間の作業で
何となく 全体のボリュームを確認するところまで進めた。
チェーンソーで手はしびれるし、変な姿勢の作業なので 腰にも来る作業。
次は 手足のジョイントの為 ホゾ穴を彫って打ち込めるようにした。
足は細めにしたいので 中芯に金属の3cm角を貫通させた。

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こうして頭部、両腕、両足、小鳥3羽の部品に分けて 彫り続けること約2ヶ月間、
日中は暑いので ひたすら夜中と早朝の作業、それでも汗だく。
40度近い気温を耳にするたびに、
いいかげんにしてくれよと 工房にあるシャワーに何度も飛び込んだ。

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8月半ばには 何とかそれらしく形になってきたが
終わりのない作業のように 細かな手作業が続き、
時間切れ直前までやって 船便では日程が間に合わないので
高額運賃に目を瞑り 空輸することにした。

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9月初旬に 梱包用の木箱をつくり 出荷したものの 大きさオーバーで 
縦型で木箱を用意したものを 急きょ 横型に詰め直すことになり、不安は大になった。
沢山の枕をかうように ダンボールを重ねて
保護はしてみたものの 無事に届くか心配が残った。

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ニュージーランドのオークランドに到着の連絡を受け 一安心。
そこからは車で移動とのこと。
現地に着いたという連絡を受けたものの
開けてみるまでは どうなっているのか解らないという不安は消えないまま
ひとり 設置の為ニュージーランドに向かった。

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ニュージーランドはまだ肌寒い春、桜が3分咲きながら
猛暑の日本から出向いたので 体温調節がきかず、寒いこと寒いこと!!
現場に到着するや眠気もそっちのけで 先ず梱包の木箱をチェックし、ふたを開ける。
やれやれ、わずかなカスリキズのみで無事だった。
設置の為に 滞在は3日間だけしか用意してなかったので
破損していたら 泣きべそどころか 何ともならないこともありえた。

設置場所は 大学の図書館の中、
学校のメンテナンスを受け持つオランダ人らしき丈男と
アジア系の小柄な二人が手伝ってくれることになった。
手伝ってくれるのはいいが とても大らかというか乱暴というか ハラハラ、
途中でサンキュー、サンキュー 後は私がと引き下がってもらった。

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梱包から取り出す時、まわりの何人もの人影、
木彫と台座の姿を見るや すばらしいと なでさすりしながら
何と誉めてくれるのは 台座のつくり。
主役の木彫はどうなんだよー!と聴きたいところだが 情けなや言葉が通じぬ。
首をかしげて おしまいだった。

ともあれ 無事に設置を終え、そそくさと帰国。
ホッと一息する間もなく 遅れに遅れた仕事の山を
またまた大汗を流して 格闘することとなった。