漆の話

漆の話1

前回の夏の号で漆の樹を育てて漆掻きをしていると書いたら
意外や色々な方から興味を持った問い合わせをいただき驚いています。
漆の樹はどんな樹でどうやって漆を取るのですか?
漆の製品のことは知っていても
樹のこととなると知らないことばかりのようです。 

漆の話2

ジャパンと言えば漆のことを指すくらい
日本の漆芸の知名度は世界に誇れるほどのものでありながら
当の日本では漆製品の高級化のあまり
普段使いできぬもののようになってしまっています。 
ましてや漆の樹のこととなると知る機会はないのではないかと思います。
漆の樹はその昔中国から入ってきたようですが
漆の特性とその魅力は早くから大切にされ
当然樹の方も植栽がされ漆の摂取がされていたようです。  
江戸時代には油漆奉行がおかれるなどして
漆の産業に幕府が力をいれていたようです。 
しかしそれほどに力を見守られて来た漆のことでありながら
漆の樹についてとなると伝承されるような記録となると
ほとんど残っていないというのはとても不思議な話なのです。
従って現在にいたっても漆に関する研究はあまりなされておらず 
専門家でありながらも良く解っていないことばかりです。 

漆の話3

前回漆掻き風景を紹介した漆畑は
木工仲間で漆の樹に関する素朴な疑問から始まって
実験的な植栽現場だったのです。 
当初色々な試験場やら漆掻きさんたちの話を
取材したものの半信半疑の出発でした。
山の荒地の開墾からという大変な作業の繰り返しで20年が過ぎ
やっとのことで漆掻きにこぎつけたという感じです。

漆の話4

採取用のカンナで溝をひき
その切り口から溢れ出た漆を目にしたときの感慨は
ひとしおのものがあり それまでの大変な作業が見事に消え去りました。
次回は漆掻きの作業の不思議について書きたいと思います。

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